「昼間にクワガタなんて、本当に採れるの?」
昆虫採集へ行こうと調べると、「朝4時には現地へ」「夜明け前が勝負」といった情報をよく見かけます。確かに、カブトムシやクワガタは夜行性なので、早朝や夜の方が出会える確率は高いでしょう。
でも、小さな子どもがいる家庭では、毎回そんな時間に出かけるのは現実的ではありません。
「昼間しか行けないけど、それでも楽しめるのかな?」
そんな疑問を確かめるため、今回は小学1年生の息子と一緒に、埼玉県狭山市の智光山公園へ昆虫採集に行ってきました。
訪れたのは7月上旬の土曜日、しかも真昼間。昆虫採集には決して有利とは言えない条件でしたが、約1時間の探検でノコギリクワガタのオス1匹、コクワガタのメス1匹を捕獲。さらに、図鑑でしか見たことのなかったナナフシや、樹液に集まるオオスズメバチとも遭遇し、自然の豊かさと奥深さを親子で体感することができました。
この記事では、実際に歩いて分かったクワガタを探しやすい場所や木の特徴、昼間でも出会えた理由、安全に昆虫採集を楽しむための注意点まで、親子で体験したことを写真とともに詳しく紹介します。
これから智光山公園でカブトムシ・クワガタ探しを予定している方はもちろん、「昼間しか時間が取れないけど、子どもと昆虫採集を楽しみたい」という方にも、きっと参考になるはずです。
📌この記事で分かること
✅ 昼間でもクワガタは採れるのか
✅ ノコギリクワガタ・コクワガタを見つけた場所
✅ クワガタを探しやすかった木やポイント
✅ オオスズメバチなど注意したい危険生物
✅ 無料駐車場・トイレなど公園設備

【埼玉県狭山市】昼間でもクワガタは採れる?小学1年生の息子と智光山公園で”夏の森”を探検してきました
「昼間にクワガタなんて採れない。」
昆虫採集を始めようとすると、必ずと言っていいほど目にする言葉があります。
「クワガタを狙うなら夜。」
「朝4時には現地へ。」
「昼間は木の奥に隠れてしまう。」
私も何度もそんな情報を見てきました。
もちろん、それは間違いではありません。
カブトムシやクワガタは夜行性です。活動が活発になるのは日が沈んでから明け方にかけて。だから本気でたくさん採るなら、夜や早朝に出掛ける方が有利なのは間違いありません。
でも、その記事を読みながら、ずっと思っていたことがありました。
「子どもと一緒だと、朝4時って現実的じゃないよな。」
小学1年生の息子を夜明け前に起こし、眠そうなまま車へ乗せて出発する。
帰ってきても一日はまだ始まったばかり。
それはそれで楽しい経験かもしれませんが、毎回できることではありません。
だから今回は、少し視点を変えてみることにしました。
「昼間しか行けないなら、昼間の楽しみ方を探そう。」
そう考えて向かったのが、埼玉県狭山市にある智光山公園です。
埼玉県内でも有数の広さを誇り、豊かな雑木林が広がる自然公園。
昆虫採集スポットとしても知られていますが、私たちが訪れたのは7月上旬の土曜日、真昼間。
昆虫採集としては決して条件の良い時間ではありません。
だから今日は、「何匹捕まえるか」が目的ではありませんでした。
息子と一緒に森を歩くこと。
一本一本の木を眺めること。
自然の中で「なんでだろう?」をたくさん見つけること。
もしクワガタに出会えたら、それは最高のおまけ。
そんな気持ちで智光山公園へ向かいました。
でも、この時の私はまだ知りませんでした。
今日、一番心に残る生き物はクワガタではないことを。
そして、「また来ようね。」
その一言が、この日の締めくくりになることも。
「今日は何匹捕れるかな?」
車のエンジンを切ると、一気に夏の音が耳へ飛び込んできました。
「ジジジジジジ・・・」
アブラセミの鳴き声です。
窓の外では、真夏の日差しを浴びた木々が風に揺れています。
ドアを開けると、むわっとした熱気が体を包みました。
「着いた!」
後部座席から元気な声が聞こえます。
振り返ると、虫かごを大事そうに抱えた息子が、今にも飛び出しそうな顔でこちらを見ています。
今日を楽しみにしていたのは、私より息子の方かもしれません。
家を出る前から、
「今日はクワガタいるかな?」
「ノコギリクワガタ捕まえたい!」
そんな話ばかりしていました。
私は笑いながら答えます。
「どうかなぁ。」
「昼だから難しいかもしれないね。」
すると息子は少し考えて、
「じゃあ一匹でいい!」
と言いました。
その言葉を聞いて、思わず笑ってしまいました。
そうなんです。
子どもは最初から完璧なんですよね。
大人は「たくさん捕りたい」「成果を出したい」と考えてしまいます。
でも子どもは違います。
一匹でも。
見つけられたら嬉しい。
それだけなんです。
だから私も決めました。
今日は数を競う日じゃない。
今日は、探検の日。
「広い…」

駐車場から少し歩くと、公園の大きな案内図が見えてきました。
まず最初に親子で声をそろえて言った言葉があります。
「広い。」
いや、正確には違いました。
「広い」というより、
「広すぎる。」
という方がしっくりきます。
地図いっぱいに広がる園内。
森。
芝生広場。
池。
遊歩道。
バーベキュー場。
アスレチック。
こども動物園。
自然観察エリア。
「全部回ったら一日じゃ終わらないね。」
そう話しながら、しばらく案内図の前で作戦会議を始めました。
「今日はどっちから行こうか。」
息子が指差した先は、一番木が多そうなエリア。
「クワガタ探しなら、やっぱり森だよね。」
そう言うと、息子は嬉しそうにうなずきました。
まだ歩き始めてもいないのに、もう冒険は始まっています。
案内図を見ながらルートを考える。
「この道はどこへ行くんだろう。」
「こっちにも森があるよ。」
そんな会話をしているだけで、親子ともにテンションが上がってきました。
この時点で、私は一つ感じていました。
智光山公園は、遊具で遊ぶだけの公園ではありません。
自然そのものが遊び場になる公園。
そんな第一印象でした。
森へ一歩足を踏み入れる

遊歩道へ入った瞬間、空気が変わりました。
車の音が少しずつ遠ざかり、代わりに聞こえてくるのは鳥のさえずり。
風が葉を揺らす音。
遠くで鳴くセミの声。
そして、湿った土と落ち葉の匂い。
「気持ちいいね。」
息子がぽつりと言いました。
その一言に、私は思わずうなずきます。
確かに暑い。
7月の真昼間ですから、汗もかきます。
でも木陰へ入ると、街中とはまったく違う空気が流れていました。
頭の上では何十年も生きてきたような大木が枝を広げ、木漏れ日が遊歩道にゆらゆらと模様を描いています。
足元には落ち葉。
折れた枝。
どんぐりの帽子。
名前も知らない植物。
一つひとつは小さなものなのに、不思議と全部が新鮮でした。
「お父さん!」
息子が急にしゃがみ込みます。
「何かいた?」
そう思って近寄ると、指差していたのは一匹のアリでした。
「大きい!」
嬉しそうに笑っています。
私は思わず吹き出しました。
そうだ。
今日はクワガタだけを見る日じゃない。
森の中にある全部が、今日の発見なんだ。
そう思えた瞬間、私の中から「昼だから捕れないかも」という焦りが少しずつ消えていきました。
森を読む。クワガタは、その先にいる。

森へ入って10分ほど。
まだクワガタの姿はありません。
それでも息子はまったく退屈そうではありませんでした。
「あっ!」
「今なんか飛んだ!」
「鳥かな?」
「こっちにも虫がいる!」
そのたびに立ち止まり、しゃがみ込み、木を見上げます。
一方の私はというと、どうしても頭の中はクワガタでいっぱいです。
「この木かな。」
「いや、違う。」
「もう少し奥かな。」
気が付けば、歩きながら木ばかり見ています。
でも、その時ふと思いました。
いや、違う。
探すのは木じゃない。
森そのものを見ないといけない。
そう気付いた瞬間から、見える景色が少しずつ変わってきました。
「コナラ」を見つけると、つい足が止まる
歩いていると、木に小さなプレートが付いていました。
「コナラ」
その文字を見た瞬間、思わず足が止まります。

昆虫採集を始めると、一度は耳にする名前です。
カブトムシやクワガタが集まりやすい木として知られています。
もちろん、コナラなら必ずクワガタがいるわけではありません。
でも、「探す場所を絞る」という意味では、とても大切な木です。
「これがコナラだよ。」
そう息子に話すと、
「へぇー。」
と言いながら幹をじっと見上げています。
「この木、虫さん好きなんだね。」
その一言に思わず笑ってしまいました。
確かにその通りです。
難しいことを説明するより、その表現の方がずっと分かりやすい。
一本一本が宝探し

コナラを見つけるたびに近寄ってみます。
まず見るのは幹。
そして根元。
木の裏側。
樹皮の隙間。
洞(うろ)。
一本の木を見る時間は30秒ほどかもしれません。
でも、それを何十本も繰り返します。
「いないね。」
「こっちもいない。」
「次行こう。」
そんな会話をしながら歩いていきます。
普通なら単調に感じそうな作業です。
でも、不思議と飽きません。
一本一本違う顔をしているからです。
樹皮がゴツゴツしている木。
ツルが巻き付いている木。
穴が開いている木。
曲がっている木。
木を見るというより、一つひとつの命を観察しているような感覚になってきます。
樹液の匂い
一本のコナラへ近付いた時でした。
「あ、お父さん。」
息子が幹を指差します。
黒く濡れたような跡がありました。

近付くと、甘いような発酵したような独特の匂いがします。
樹液です。
「ここは期待できそう。」
そう思って二人で木の周りをぐるりと一周します。
幹の裏。
根元。
木の割れ目。
でも……
いません。
「惜しいね。」
そう言ってまた歩き始めます。
次の木。
ここも樹液。
でもいません。
また次。
ここも空振り。
「昼だからやっぱり難しいかな。」
そんな言葉が頭をよぎります。
でも、息子はまったく気にしていません。
「あっ!」
また何かを見つけています。
近付いてみると、大きなキノコでした。

「これ食べられる?」
「たぶん食べちゃダメ(笑)」
二人で笑いながらまた歩きます。
そうか。
子どもは「結果」を探していないんだ。
「発見」を探している。
だからずっと楽しそうなんです。
森の中に残る”先輩たち”の足跡
しばらく歩いていて、あることに気付きました。
木の根元があちこち掘られています。

最初は動物かなと思いました。
でも違います。
よく見ると、手やスコップで掘ったような跡です。
しかも一か所ではありません。
何本もの木の根元に同じような跡があります。
「みんな探したんだね。」
思わず口にすると、息子もしゃがみ込みました。
「クワガタ?」
「たぶんね。」
「ここにも来たんだ。」
きっと去年も。
一昨年も。
その前も。
何組もの親子が、この森を歩いたのでしょう。
「ここにいるかな。」
「今日は採れるかな。」
そんな会話をしながら。
そう思うと、この森が急に温かく感じました。
私たちだけじゃない。
毎年、たくさんの子どもたちが夏休みになると、この森でワクワクしている。
智光山公園は、そんな思い出が積み重なっている場所なんですね。
息子が立ち止まった一本の切り株
歩き始めて30分ほど経った頃でした。
「お父さん。」
少し前を歩いていた息子が急に立ち止まりました。
その視線の先には、一つの古びた切り株があります。

かなり傷んでいます。
表面はボロボロ。
触れば崩れそうなくらい柔らかくなっています。
「ここ、なんかいる気がする。」
息子が小さな声で言いました。
私はしゃがみ込みます。
正直、半信半疑でした。
でも、なぜかその切り株だけは気になったんです。
落ち葉を一枚ずつどける。
腐葉土を少し払う。
崩れないように、朽ちた木をゆっくり持ち上げる。
その瞬間でした。
黒い何かが、
スッ……
と動いたのです。
親子で同時に息をのみました。
「いた。」
その一言だけで十分でした。
30分歩き続けた疲れが、一瞬で吹き飛びます。
でも、その黒い影の正体は、私たちが想像していたよりも、もっと嬉しい出会いでした。
黒い影
「いた。」
本当に小さな声でした。
でも、その一言だけで空気が変わります。
森の音が、一瞬だけ遠くなったような気がしました。
私も息子も、息を止めるように切り株を見つめています。
黒い影は、ほんの少しだけ動いて止まりました。
「どこ?」
息子が小声で聞いてきます。
「ほら、そこ。」
私が指差した先には、落ち葉と腐った木に紛れるように、小さな黒い体が見えました。
まだ全身は見えません。
頭だけ。
いや、大アゴだけでしょうか。
土の色と木の色に溶け込んでいて、気を抜けば見失ってしまいそうです。
「逃げちゃうかな。」
息子の声が少し震えています。
「ゆっくりね。」
焦る気持ちを抑えながら、私は朽木をほんの少しだけ持ち上げました。
その瞬間でした。
黒い影がゆっくりと姿を現します。
「クワガタだ!」
思わず親子で顔を見合わせました。
今日一匹目のクワガタ
切り株の中から姿を現したのは、小さなコクワガタでした。

決して大きくはありません。
図鑑に載っているような迫力満点のサイズでもありません。
でも、その瞬間の私たちには、日本一かっこいいクワガタに見えました。
息子は両手で虫かごを持ったまま、
「すごい!」
「本当にいた!」
と何度も繰り返しています。
私はというと、少し笑ってしまいました。
ここまで30分以上歩いて、何十本もの木を見てきました。
「昼間だから難しいかな。」
そんな言葉が何度も頭をよぎりました。
でも、その時間があったからこそ、この一匹の嬉しさは何倍にもなったんです。
もし最初の木で見つかっていたら、この感動は味わえなかったかもしれません。
「捕まえる」より「観察する」
すぐに虫かごへ入れることもできました。
でも、その前に少しだけ観察することにしました。
息子は地面へしゃがみ込み、コクワガタをじっと見ています。
「ツノちっちゃいね。」
「足いっぱいある。」
「ここ動いてる!」
子どもの観察力には驚かされます。
私は「クワガタを見つけた」という結果しか見ていませんでした。
でも息子は違います。
足の動き。
触角。
体の色。
歩き方。
全部が新しい発見なんです。
「図鑑で見たのと同じだね。」
そう言うと、息子は嬉しそうにうなずきました。
家で何度も見ていた図鑑のクワガタが、今、目の前を歩いている。
その感動は、大人が思っている以上に大きかったのだと思います。
写真を撮り終えたあと、そっと虫かごへ入れました。
虫かごの中を歩き回るコクワガタを見ながら、息子は満足そうに笑っています。
その笑顔を見ただけで、「今日来てよかった」と思えました。
森の見え方が変わった
不思議なものです。
一匹見つけた瞬間から、森の景色が変わりました。
さっきまでただの木だったものが、
「この木にもいるかも。」
に変わります。
ただの切り株が、
「ここも見てみよう。」
になります。
人間って単純ですね(笑)。
私だけでなく、息子まで歩くスピードが変わりました。
さっきよりもゆっくり。
一本一本の木を丁寧に見るようになります。
「この穴どう?」
「裏側見た?」
「こっちは?」
いつの間にか、親子で役割分担までできていました。
私は幹を確認し、
息子は根元を見ます。
「探検隊」なんて冗談で言っていましたが、この頃には本当にそんな気分でした。
「あっ!」
歩き始めて数分。
また息子が声を上げました。
私は反射的に振り返ります。
「今度は何?」
「ここ!」
息子が指差したのは、一本の木の根元でした。
私は近づきます。
最初は落ち葉にしか見えません。
でも、よく見ると違いました。
茶色い体。
大きく湾曲したアゴ。
太陽の光を受けて、赤茶色に輝いています。

「……え。」
思わず声が漏れました。
「ノコギリクワガタだ。」
しかもオスです。
この日、本命とも言える一匹が、私たちの目の前にいました。
息子は飛び上がるほど喜びます。
「やったー!!」
森中に響きそうなくらい大きな声でした。
私は慌てて、
「シーッ(笑)」
と言いましたが、正直、自分も同じくらい嬉しかったんです。
昼間でも出会えた理由
ノコギリクワガタを見つめながら、ふと思いました。
「昼間だから絶対いない。」
そう決めつけていたのは、大人の方だったのかもしれません。
もちろん、早朝や夜の方が条件はいいでしょう。
でも、昼間でも、
森をよく観察し、
木をよく見て、
切り株や根元まで丁寧に探せば、
ちゃんと出会える。
今回の体験は、それを教えてくれました。
昆虫採集は、「運」だけではありません。
焦らず歩くこと。
森をよく見ること。
そして何より、親子で「楽しいね」と笑いながら探すこと。
それが一番大切なんだと、この一匹が教えてくれた気がしました。
でも、この日のサプライズは、まだ終わりません。
このあと私たちは、図鑑でしか見たことのない、不思議な生き物と出会うことになります。
その姿を見た瞬間、親子で同じ言葉を口にしました。
「えっ……枝が動いた?」
今日の主役は、ナナフシだった
ノコギリクワガタを虫かごへ入れたあとも、私たちの探検は終わりません。
むしろ、この頃から気持ちに余裕が生まれていました。
「今日はもう十分だね。」
私がそう言うと、息子も虫かごの中をのぞき込みながら満足そうにうなずきます。
コクワガタが一匹。
ノコギリクワガタが一匹。
昼間にここまで見つけられるとは思っていませんでした。
「じゃあ帰ろうか。」
そう言いかけた、その時でした。
「お父さん、枝が動いた。」
息子が立ち止まりました。
「え?」
私も足を止めます。
「ほら。」
指差した先には、小さな枝が一本落ちています。
いや……
枝にしか見えません。
細長くて、茶色くて、どこにでも落ちていそうな枝です。
「どれ?」
「これ。」
もう一度近付いて見ます。
すると、その枝が……
ゆっくり動きました。
「えっ?」
思わず声が出ます。
もう一度見ても、やっぱり動いています。
「ナナフシだ!」
二人同時に叫びました。
初めて見る野生のナナフシ

図鑑では何度も見たことがあります。
テレビでも見たことがあります。
でも、野生のナナフシを見るのは、親子そろって初めてでした。
本当に枝なんです。
色も。
細さも。
動かなければ絶対に気付きません。
「すごい……。」
息子は目を丸くしています。
私も同じでした。
ここまで見事に自然へ溶け込む生き物がいることに、改めて驚かされます。
試しに手を近づけてみると、ナナフシは慌てることもなく、ゆっくりと歩き始めました。
その姿はどこか優雅で、不思議な存在感があります。
「かわいいね。」
息子がそっと手を差し出すと、ナナフシはその手へゆっくりと乗ってきました。
小さな手の上を、一本の枝が歩いているようにしか見えません。
その光景がおかしくて、親子で思わず笑ってしまいました。
今日、一番記憶に残った生き物
正直に言います。
今回、一番印象に残ったのはノコギリクワガタではありませんでした。
このナナフシです。
目的じゃなかったから。
期待していなかったから。
だからこそ感動が大きかったのかもしれません。
もし「クワガタだけ」を見て歩いていたら、この子には気付かなかったでしょう。
森には、目的以外の出会いがたくさんあります。
それが自然遊びの面白さなんだと、この一本の枝のような昆虫が教えてくれました。
息子も何度も
「写真撮って!」
「もう一枚!」
と言いながら夢中になっています。
クワガタを捕まえた時とは、また違う笑顔でした。

森は遊園地じゃない
楽しい時間が続いていました。
でも、その一方で「自然の怖さ」も、この日は何度も感じることになります。
「ブーン……」
低い羽音でした。
耳元ではありません。
少し離れた木です。
でも、その音だけで体が反応しました。
「止まって。」
私はすぐに息子へ声を掛けます。
二人で動きを止め、ゆっくり音の方を見ました。
そこには、一匹のオオスズメバチがいました。
樹液へ頭を入れ、一心不乱に蜜を吸っています。
大きい。
本当に大きい。
テレビで見るより、実物はずっと迫力があります。
その日は、このあとも同じような場面が続きました。
結局確認できたのは四匹。
どれも樹液が出ている木でした。
クワガタだけの森じゃない

この時、改めて思いました。
樹液はクワガタだけのものではありません。
カナブンも来ます。
チョウも来ます。
そしてオオスズメバチも来ます。
つまり、
「クワガタがいそう!」
と思う木ほど、注意も必要なんです。
私は息子へ話しました。
「クワガタを見つけても、最初に見るのはハチ。」
「ハチがいたら近寄らない。」
息子は真剣な顔でうなずきます。
昆虫採集は楽しい。
でも、安全が一番。
これは絶対に忘れてはいけないことだと思いました。
子どもと昆虫採集へ行く方へ
今回歩いてみて感じたことをまとめると、
・長ズボンがおすすめ
・運動靴が安心
・飲み物は多めに持っていく
・帽子を忘れない
・ハチを見つけたら近付かない
この5つだけは意識してほしいと思います。
特に真夏は熱中症の危険もあります。
クワガタ探しに夢中になると時間を忘れてしまいますが、こまめに休憩しながら楽しんでください。
「また来ようね。」
帰り道。
虫かごの中では、
ノコギリクワガタがゆっくり歩いています。
コクワガタも元気です。
そして、ナナフシも静かに枝につかまっています。
虫かごを眺めながら歩いていると、息子がぽつりと言いました。
「また来ようね。」
私はすぐに答えました。
「うん。また来よう。」
その一言だけで十分でした。
今日はクワガタが二匹捕れたから成功だったわけではありません。
一本一本の木を見上げたこと。
「いないね。」と笑い合ったこと。
ナナフシに驚いたこと。
スズメバチに緊張したこと。
そして、親子で一時間、同じ景色を見ながら歩いたこと。
その全部が、この日の思い出です。
まとめ:クワガタを探しに来たはずなのに、一番心に残ったのは「森」でした
今回の成果は、
- ノコギリクワガタ(オス)1匹
- コクワガタ(メス)1匹
- ナナフシ1匹
数字だけ見れば、決して大漁ではありません。
でも、私たち親子にとっては十分すぎる収穫でした。
智光山公園には無料駐車場があり、園内にはトイレも複数あります。
遊歩道は歩きやすく、アスレチックや芝生広場、バーベキュー場、こども動物園なども充実しているため、一日かけて楽しめる公園です。
今回は昆虫採集がメインだったので、動物園やアスレチックについては別の記事で詳しく紹介したいと思います。
もし「昼間だからクワガタは無理かな」と迷っている方がいたら、私はこう伝えたいです。
昼間でも、森はたくさんの発見を用意してくれています。
そして、クワガタ以上に大切なものを持ち帰れるかもしれません。
それは、子どもの笑顔だったり、「また来ようね。」という一言だったり。
智光山公園は、そんな思い出を親子で育てられる、とても素敵な場所でした。
お読みいただきありがとうございました。




